1. | 1)総論: イスパノアメリカ(スペイン領アメリカ)の形成から独立、近代化、現代まで。 2)大航海時代(発見と征服の時代): 旧世界と新世界の出会い イベリア世界の拡大:アメリカ大陸の「発見」と「征服」 |
2. | アステカ王国とインカ帝国の滅亡:征服の過程、「エンコミエンダ制」の導入 |
3. | 新大陸の「征服」をめぐって:「軍事的征服」と「精神的征服」の二元性、「黒い伝説」と「白い伝説」、ラス・カサス(Bartolome de Las Casas)「インディアスの破壊に関する簡潔なる報告」を読む |
4. | 3)植民地時代: イベリア国家による植民地支配と開発経済 植民地統治機構の確立:インディアス枢機会議、アウディエンシア(司法機関)、副王(副王府、副王領)、カトリック教会 |
5. | 植民地経済の発展:新大陸貿易、通商院の機能、鉱山開発と銀ブーム、アシエンダ(大農園)と大土地所有制(ラティフンディスム)の形成、税制 |
6. | 植民地社会の形成:イベリア世界の移植と「アメリカの発明」、人種的身分制社会(混血化)、植民地文化、カトリック教会の役割 |
7. | 4)イスパノアメリカの独立: 独立運動の背景:反乱する植民地社会、ヨーロッパ啓蒙思想の影響、ナポレオンのイベリア半島侵攻 カリブ海域の独立運動(ツーサン・リベルチュールの解放運動) イスパノアメリカの独立:ヌエバ・エスパーニャ副王領の独立(メキシコの独立とイダルゴ神父、モレロス神父) |
8. | イスパノアメリカの独立:南アメリカの独立(シモン・ボリーバル「解放者」)、ラプラタの独立(ホセ・デ・サン・マルティン)、ブラジルの独立 |
9. | 5)近代化と従属化: 近代国家の形成:カウデージョ(Caudillo)の時代(カウディニスモ caudillismo)、汎アメリカ主義と反米主義、アメリカ・メキシコ戦争(米墨戦争)、モンロー・ドクトリンと米国のラテンアメリカ進出 |
10. | 輸出経済の発展と従属構造の確立:寡頭支配体制の確立、外国(英米)資本の流入、国際分業体制の確立、モノカルチャー経済の確立、キューバとパナマの独立(「パナマ運河条約」の締結) 欧化政策とヨーロッパ新移民の流入:ラプラタ地域と「ユーロアメリカ」の形成、都市化 |
11. | 6)20世紀のラテンアメリカ: 国民国家の形成とナショナリズム:革新運動、メキシコ革命(1910年)、米国の膨張主義と反米ナショナリズム、インディヘニスモ(indigenismo)、世界恐慌とラテンアメリカ(モノカルチャー輸出経済の破綻) |
12. | 冷戦体制とラテンアメリカ:ポピュリズム(populismo)政権の誕生、冷戦とラテンアメリカ、カストロとキューバ革命 |
13. | 米国の対ラテンアメリカ政策:軍事政権の出現、チリ革命(サルバドール・アジェンデ政権)の瓦解と軍部、民族紛争(中米紛争の構図) |
14. | 危機の1980年代と民主化:累積債務と経済危機(「失われた10年」)、ネオリベラリズムとグローバル化、経済統合(NAFTA, MERCOSUR, FTAA構想)、現代ラテンアメリカの諸問題(社会格差、貧困問題、環境問題、都市問題) |
15. | 総括:ラテンアメリカの歴史研究・地域文化研究について 課題提出要領についての説明、参考文献一覧の配布 |