米国政治論I
  アメリカ政治過程の仕組みと実際
TAKASUGI TADAAKI 
高杉 忠明
2単位 
1〜4年 
前期 
41403500

軍事、経済、政治、技術、情報、文化の分野におけるアメリカ合衆国のパワーは他国の追随を許さず、その影響力は絶大なものがある。この覇権国家・アメリカの世界戦略や対外政策は、好むと好まざるとに関わらず、日本を含め世界の国々に大きな影響を与える。この超大国アメリカではどのような政治が行われているのか?大統領府、連邦議会、連邦裁判所の仕組みはどのようになっているのか?その仕組みを通じてどのような政策が形成され、実行されているのか?この講義では、アメリカ政治の主要な課題を取り上げ、「政治過程論」の視野にたってその権力行使の実態を説明し、分析して行きたい。
アメリカ政治システムの最もユニークで重要な特徴は、大統領制に基づく「三権分立制」と連邦政府と州政府などの地方政府の二重構造からなる「連邦制」である。この授業では、第一にアメリカ政治の基本的な仕組みを理解し、第二に、それが実際の政治過程においてどのように機能しているのかを、具体的事例を検討しながら理解を深めることに主眼が置かれる。受講者は日々報道されるアメリカ政治の具体的イッシューに関心を持ち、そこからレポートの題材を見つけるよう努力して欲しい。

評価方法: 出席、中間テスト、レポートに基づき、総合的に判断して評価します。

テキスト名: 特に指定しません。適宜、授業でお知らせします。アメリカの大学で使用されている英文資料を配布して授業を進めます。

注意事項: アメリカ政治経済に関する具体的課題を見つけるためにも、日本語あるいは英字新聞を読み、レポートを作成することが要求されます。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.独立宣言とアメリカ合衆国憲法
2.アメリカ合衆国憲法 理念とその仕組み
3.連邦主義と州権主義
4.アメリカの統治機構(三権分立、大統領制)
5.アメリカの統治機構(三権分立、連邦議会、連邦最高裁判所
6.選挙と選挙制度(大統領選挙と議会選挙)
7.アメリカ政治における政党の役割−共和党を中心に
8.アメリカ政治における政党の役割−民主党を中心に
9.中間テスト
10.アメリカ政治における利益・圧力団体の役割
11.アメリカ政治とシンクタンク
12.アメリカ政治とメディア
13.人種・エスニシティ・女性と政治
14.ポリティカル・ビジネス・サイクル(政治的景気循環)−−政治と経済の関わり
15.まとめ