教養演習-9
  『「いき」の構造』を読む
KUBOTA KOMEI 
窪田 高明
2単位 
1〜4年 
後期 
30005009

「いき(粋)」という概念は日本人の生にとって重要な役割を果たしてきた。それは善悪とは別の視点から、人間の生き方を導いてきたといってよい。それにもかかわらず美的、感覚的な性格の強い「いき」は、思想的には捉えにくいものであった。「いき」を、思想的に分析することに挑んだ代表的な業績が、九鬼周造の『「いき」の構造』である。
授業では、この本を正確に読み解きながら、さまざまな事例へ理解を広げるようにするが、その目的は「いき」の理解を深めることであり、さらに自分でさまざまな事象を論理的に考える訓練である。
授業の前半は、教科書を順次読んでいく。出席者に当番を当てて、報告をおこない、それに基づいて討論を行い、内容の理解を深める。後半は、さまざまな事例と関連させて、「いき」の理解を広げていく。
教科書を授業前に読んでこない者には、履修を認めない。また、発表担当者が欠席することは、特別の事情がない限り認めない。
なお、授業の性格や進行の都合上、事前に教科書などを参考にして、できるだけ履修の意志を明確にしてほしい。

評価方法: 授業における発表、発言と期末レポートの両方で採点。

テキスト名: 九鬼周造「いき」の構造(講談社学術文庫)講談社2003

  教科書がないと授業に参加できない。参考書については授業中に指示する。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.全体の説明
九鬼周造の紹介。「いき」についての基礎的な知識の確認。授業の進め方、予定の確認。
2.1節の前半に関する発表と質疑、討論。
3.1節の後半に関する発表と質疑、討論。
4.2節の前半に関する発表と質疑、討論。
5.2節の後半に関する発表と質疑、討論。
6.3節の前半に関する発表と質疑、討論。
7.3節の後半に関する発表と質疑、討論。
8.4節の前半に関する発表と質疑、討論。
9.4節の後半に関する発表と質疑、討論。
10.5節の前半に関する発表と質疑、討論。
11.5節の後半に関する発表と質疑、討論。
12.「結論」の前半に関する発表と質疑、討論。
13.「結論」の後半に関する発表と質疑、討論。