倫理学IIB
  「理解する」ということ
MIYAKE MASAZUMI 
三宅 正純
2単位 
1〜4年 
後期 
30000702

後期の講義においては、「理解」ということをテーマとします。ひとつの状況やひとりの人間、あるいはひとつの行動は、捉えられ意味づけられるものでしょうか。われわれは現実や人間を理解する代表的なやり方・パターンをいくつか取り上げて考察します。これによって、現代において考えるということはどういうことか、あるいは異なる文化間の交流はいかにしてありうるのか、といった問題にまで見通しがつけられるはずです。

評価方法: レポートと筆記試験の結果、および聴講態度を考慮しつつ、評価する。私語などにより妨害をなす者には、断固として不可を与える。

テキスト名: 講義にて指示します。

注意事項: 教室の定員を超えた場合、人数制限を行なう。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.ガイダンス
2.現代における「理解」の諸問題−「聞く」「分かる」ということ。
3.現代における「理解」の諸問題−「内面」と「外面」「主観的」と「客観的」
4.現代における「理解」の諸問題−「通時的」理解と「共時的」理解。
5.現代における「理解」の諸問題−メディアと「匿名の権威」
6.知覚世界の論理について−錯視、色の対比。
7.知覚世界の論理について−だまし絵、メロディ。
8.テキストを読む−「関係づけ」と「コノテーション」。
9.テキストを読む−レヴィ=ストロース、「カノン」の技法について。
10.テキストを読む−理解と誤解
11.テキストを読む−誤解を自覚することの意義
12.異文化コミュニケーションについて−レヴィ=ストロース、トドロフ、メルロ=ポンティ。
13.「神なき」時代の「理解」と「倫理」について。