内外のスペイン語の新聞、雑誌から主としてラテン・アメリカ各国の政治・経済・社会に関する時事問題を取り上げ、それらを講読しながら今日の各国事情を考察する。 ラテン・アメリカには合計33カ国があり、他方、授業日数は年間25-26時間程度しかないとあっては、「広く、浅く」の弊は免れないが、2年乃至3年間学んできたスペイン語の更なる研鑽と、『ミニ地域研究』との二兎を敢えて追うこととしたい。昨年度はキューバ、エル・サルバドル、スペイン、アルゼンチン、パナマ、チリ、パラグアイ、ウルグアイの時事問題を取り上げたが、日本での情報が比較的少ない、いわば『日本にとって遠い国々』を重点的に取り上げる予定である。学生諸君にはかなりのスペイン語の読解力が要求されるし、あらかじめ渡されるプリントを予習するだけでなく、当該の諸問題の背景に関しても何らかの予備知識を持って授業に参加することが期待される。また、毎回、事前に1〜2名を選び、地域研究の結果を発表してもらうが、我々スペイン語学徒にとって重要であるスペイン語圏の事情に通じるためには非常に有効な方法と思われる。今年度も引き続き受講生諸君のプレゼンテーションを行うこととする。
|