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    タイ総合研究
  タイの現代経済論
 
WAILERDSAK NATENAPHA
2単位 
2〜4年 
前期 
56001800

前半は1960年代から現在までのタイにおける経済発展及び工業化の実態について講義を行う。具体的には1960年代から始まったキャッチアップ型工業化、1980年代後半の高度経済成長期、そして1990年代後半の通貨金融危機などに触れる。更に、日本や他のアジア諸国との比較も行い、発展途上国であるタイが直面している経済社会問題についても取り上げる。後半はタクシン政権以降の経済回復を中心に講義を進める。1997年の通貨金融危機後の選挙で勝利したタイラックタイ党のドゥアルトラック政策について議論・評価を行う。最後に、タイ社会における日系企業、日本政府及び日本人の役割の再吟味を試みる。

評価方法: 受講態度、宿題、テストなどにより評価を行う。

参考文献: 末廣昭進化する多国籍企業:いま、アジアでなにが起きているのか?岩波書店2003

  タイの現状についての事例が豊富に取り上げられており、参考文献として有用と考える。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.オリエンテーション、タイ現在経済の概要
2.60年代と70年代の経済発展:輸入代替工業化、輸出指向型工業化
3.80年代と90年代の経済発展:輸出指向型工業化、外国直接投資、金融自由化
4.経済発展の光と影:成長率vs経済社会問題
5.1997年の通貨危機:通貨危機の原因と過程、危機後の難問
6.2003年以降の経済回復の実態
7.タクシン政権のドゥアルトラック政策
8.教育制度改革と労働市場:大学生の教育と就職の実態
9.民間企業の再編
10.タイ社会における日系企業、日本政府及び日本人のプレゼンスの変化
11.「タイ人と働く」ということ