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    情報ネットワーク論
  進化する情報ネットワーク社会
NAKAYAMA MIKIO 
中山 幹夫
2単位 
2〜4年 
前期 
55000600

世界規模の巨大なインフラストラクチャーである高度情報ネットワークシステムは、従来の電話網時代の情報の『伝達』機能を超えて、情報の『処理』と『蓄積』の機能までをも包含している。
本講義では、社会的視点で情報ネットワークの役割を見つめ、ネットワークを利用する立場でその仕組みを学び、基本用語の習得、情報ネットワークの可能性と問題点、対策を理解することを目標とする。
内容は次の通り。情報ネットワークの発展と文化、情報ハイウェイの利用と情報社会のプライバシー、ラストワンマイルと情報社会の課題、通信プロトコルとOSI参照モデル、LANとインターネットの仕組み、TCP/IPとルーティングプロトコル、サービスの活用とドメイン構造、情報ネットワーク社会と個人、ネットワークセキュリティの仕組み、情報ネットワークを安全に使いこなす、移動通信ネットワークとモバイルコンピューティング、無線LANの活用とセキュリティ、情報ネットワークの未来と課題。

評価方法: 授業態度、小レポート、中間レポート、小テスト、期末レポートにより総合的に評価する。

テキスト名: びnインターネットのしくみをきちんと知って使う本技術評論社2002

参考文献: 小檜山賢ニ社会基盤としての情報通信共立出版2000
白鳥則郎コンピュータネットワークオーム社1997
竹下隆史マスタリングTCP/IP入門編オーム社1998

  その他、必要に応じてプリント資料を配布する。
参考文献は授業で適宜紹介。

注意事項: 受講希望者多数の場合は人数制限あり(初回授業にて抽選)。
ホームページhttp://www.kuis.ac.jp/~nakayama/で授業情報の提供あり。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.<情報ネットワークとは>
・オリエンテーション
2.<情報ネットワークの発展と文化>
・通信の始まり 
・電気通信の誕生(演習2-1)
・電話網の発展 
・ネットワークのディジタル化(演習2-2)
・情報ハイウェイ 
・完全ディジタル化とマルチメディアネットワーク 
・情報ネットワークの特質 
・情報ネットワークの目指すもの 
・情報ネットワークと文化
3.<情報ハイウェイの利用と情報社会のプライバシー>
・インターネットってなんですか?(演習3-1)
・情報ハイウェイの利用の進歩 
・インターネットの誕生 
・インターネットの発展と特徴 
・米国情報スーパーハイウェイ構想 
・情報化時代のプライバシー
4.<ラストワンマイルと情報社会の課題>
・コンピュータとネットワークを振り返る 
・e−Japan計画と全国ブロードバンド構想 
・情報社会の課題 
・情報環境の基本構造 
・ラストワンマイル(演習4-1)
・バックボーンとボトルネック(演習4-2)
・中間レポート課題
→★中間レポート課題提出期限(第7回目)
5.<通信プロトコルとOSI参照モデル>
・標準化とはなんだろう 
・情報通信の標準 
・通信プロトコル(Protocol)
・レイヤ構造と Peer to Peer
・OSI参照モデル 
・電子メールとレイヤモデル 
・プレゼンテーション層と文字コード(演習5-1,2)
6.<LANとインターネットの仕組み>
・LANの誕生まで 
・LANとMACプロトコル(演習6-1)
・パケット通信の仕組み 
・LANとインターネット 
・インターネットとIPアドレス(演習6-2)
・Connection OrientedとConnectionless(演習6-3)
・PPPとは
7.<TCP/IPとルーティングプロトコル>
・だれがIPアドレスを決めるのか 
・IPアドレスとDHCP (演習7-1)
・どうして正しく届くのか(TCP)
・何がパケットを運ぶのか(演習7-2)
・IPパケット送信実験 (演習7-3)
・ネットワークをつなぐネットワーク 
・LANとWAN
・ルーティングプロトコルとICMP
・インターネットと匿名性(演習7-4)
・インターネットはテレビじゃない(演習7-5)
8.<サービスの活用とドメイン構造>
・Cookieはおいしいのか 
・知らずに使う怖さを体験 (演習8-1)
・イントラネットとインターネット(演習8-1)
・プライベートIPアドレスとNAT
・ホームページの仕組みと活用 
・説明できない電子メール(演習8-4)
・電子メールの仕組みと活用 
・メールマガジンとメーリングリスト(演習8-5)
・クライアント・サーバ・システム 
・サーバの種類と共有サーバの活用 
・情報ネットワークの4大要素 
・ファイル転送と遠隔ログイン 
・URLとメールアドレス 
・URLもmailアドレスも文字ばかり(演習8-6)
・DNSとドメイン問題 
・IP空間の未来
→★次回は小テスト(試験範囲は5〜8回目)
9.<情報ネットワーク社会と個人>
・ユニバーサルサービス 
・情報格差と国際経済(演習9-1)
・情報技術と人口問題 
・ディジタルメディアと環境問題 (演習9-2)
・情報社会と文化 
・異文化理系へのIT活用 (演習9-3)
・ネットワーク社会と教育 
・ネットワーク社会の意識改革 (演習9-4)
10.<ネットワークセキュリティの仕組み>
・重要性を増すセキュリティ(演習10-1)
・セキュリティ対策の全体像 
・迷惑メールと法対策 
・ユーザ認証の仕組み(演習10-2)
・コンピュータ・ウィルス(演習10-3)
・ウィルス対策の基本(演習10-4)
・コンピュータへの侵入と悪用 
・予習 (演習10-5)
11.<情報ネットワークを安全に使いこなす>
・情報を守る暗号化(演習11-1)
・暗号情報解読演習(演習11-2)
・秘密鍵暗号方式と公開鍵暗号方式(演習11-3)
・ディジタル署名の役割(演習11-4)
・SSLと安全対策(演習11-5)
・ファイアウォールの役目(演習11-6)
・広域LANとVPN(演習11-7)
・プロキシーの役目(演習11-8)
・災害・故障から守る(演習11-9)
・バックアップしとけばよかった(演習11-10)
・電子透かしと著作権
12.<移動通信ネットワークとモバイルコンピューティング>
・モバイル通信の現状と標準化 
・次世代携帯戦略 
・ワイヤレスの基礎知識 
・移動通信の種類 
・移動通信ネットワークの構造 
・PHSの可能性と未来 
・移動通信と位置情報の利用 
・モバイルコンピューティングと情報インフラ
13.<無線LANの活用とセキュリティ
情報ネットワークの未来と課題>
・無線LANは便利なだけか 
・無線LANの仕組みと活用 
・無線LANのセキュリティ 
・ホットスポットを安全に使う 
・情報ネットワークの未来 
・情報ネットワークの課題
→★期末レポート