前期(木・3)時間割表へ |
現代国家論 21世紀の国家 |
|
|||||
50403700 |
古代ギリシア以来、国家についてさまざまに論じられてきたことは事実であるが、現在の我々がイメージする「国家」と古代の国家とはかなり異なる。現代の国家は、古代の「都市国家」でも中世的「帝国」でもなく、その歴史はそれほど長いものではない。ヨーロッパに源流を持つ「近代国家」は、主権と領土(国境)と国民からなる「主権国家」、「領域国家」、「国民国家」である。ところが、その近代国家は、今、EU統合に見られるように、その発祥の地において新たな展開を見せ始めている。 また、冷戦構造の終焉は、イデオロギーによる国家統合を危うくし、各地で「民族紛争」「宗教紛争」などを引き起こしている。また、一極化したと言われる冷戦後の世界で支配力を強めたアメリカは、他の国を「悪の帝国」とか「悪の枢軸」などと呼んで非難し、武力攻撃さえ辞さない姿勢を見せている。果たして国家に「良い国家」と「悪い国家」があるのだろうか。そもそも、国家の正当性の根拠はどこにあるのだろうか。こうした問題を考えるために、本講では、できるだけ多くの生の現実に当たることで、「国家」をめぐるさまざまな現状を把握することに努めたい。 |
評価方法: | 毎回講義の内容について小レポートを書いてもらう。これが一種の出席点となる。最後に、授業で触れたいくつかの国家のあり方に焦点を当てて、現代国家の問題についてのレポートを書いてもらう。 |
テキスト名: |
青木一能他『国家のゆくえ』芦書房、2001年 |
テキスト以外にも、毎回参考文献をあげるので、レポートのためにも早めに読んでいくこと。 |
注意事項: | 欠席があまり多い場合には最後のレポートも受け取れない場合がある。授業計画は予定であり、順序、内容とも変更される可能性がある。 |
授業計画―――――――――――――――――――――――――――――― |
|