後期(金・4)時間割表へ
    言語哲学
  現代の言語哲学
HIKASA KATSUSHI 
樋笠 勝士
2単位 
1〜4年 
後期 
50100700

前期の総論的講義と違って、後期は各論を講義する。
古来、西洋哲学において伝統的な思索の対象であった「言語」についての議論は、現代にいたってある種の興隆の様相を示していると言える。例えば「言語行為論」や「解釈学」、分析哲学による言語思想、など多様な展開を産んでいるのである。その理由が「現代」にあるとしたら、それは一体どのような理由であろうか。現代の我々は、何か「言語」に対して特別な意識や感覚を持っているのであろうか。もし持っているのなら、それを明らかにしてみたいのである。とらえどころのない言語、しかし、感覚的には知っているところの言語を、ここで、様々な文献を手がかりにして考え直してみたいのである。

評価方法: 試験等で評価する。

テキスト名: 教室にて紹介する。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.導入:言語哲学とは何か。
2.「現代」とはどのような時代か・・・科学と宗教
3.ソシュールの言語学がもたらした言語哲学的成果とは何か。
4.精神分析の言語学1・・・話すことに現れる真の欲望
5.精神分析の言語学2・・・愛と言語
6.実存主義の言語思想1・・・孤独と言語
7.実存主義の言語思想2・・・生き甲斐と言語
8.分析哲学の言語思想1・・・世界把握と言語
9.分析哲学の言語思想2・・・言葉の使い方の決定的重要性
10.普遍文法とイデア論・・・相互理解の可能性の根拠は何か
11.解釈学的遠近法・・・私には何が見えるのか
12.言語行為論・・・「約束する」という言葉の不思議さ
13.美と言語と沈黙