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    中国経済概論
  中国の産業化と近代化
CHEN GUANG 
晨 光
2単位 
1〜4年 
前期 
42301900

中国の産業化と近代化がいつから始まり、どのように押し進まれているかを知らなければ、現在の中国を知ることができない。1949年に共産党政権が成立するまで中国は資本主義の道を歩み、産業化や近代化を実現しようと試みた。しかし、それが成功できなかった。1949年以後、中国は次第にソ連などの社会主義陣営と合流して社会主義計画経済を始め、もう一つの近代化の方法を試行してきたが、それも失敗した。20世紀80年代以来、中国は「開放改革」という路線を遂行してようやく近代化を軌道に乗せたのである。中国の産業化の初期状態を概観してから、社会主義計画経済の現状と問題点を分析し、開放改革後の中国経済状況を理解することは、現在中国社会を理解する道筋である。本講義の目的はこれらの歴史事件に基づいて中国経済の発展を概観するだけではなく、課題研究も取り入れて受講生の自主研究を促したい。

評価方法: 出席率、受講態度、課題の取り込み及びレポートの内容を総合して判断する。

参考文献: 南亮進,牧野文夫編中国経済入門日本評論社2001
汪海波中華人民共和国工業経済史山西経済出版社(中国)1998
中国現代化戦略研究課題組・中国科学印中国現代化研究中心中国現代化報告2003北京大学出版社2003

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.オリエンテーション:基礎知識の確認と課題の選択
2.近代中国の始まり「アヘン戦争」、アヘン戦争後の中国の産業化
3.中華民国時代の産業化と近代化
4.中国の産業化と近代化に対する日中戦争の影響
5.中華人民共和国の成立と新しい産業化の始まり
6.5ヵ年計画の実行とソ連の援助
7.国家資本主義→「公私合営」→社会主義改造運動
8.社会主義建設運動と「大躍進」、そしてその結果
9.調整期の中国経済 二つの路線の形成
10.「文化大革命」と中国経済
11.「文化大革命」後期の国際情勢と「四つの現代化」の提出
12.人民公社の解体と「開放改革」の開始
13.社会主義市場経済の実行と改革の深化
14.課題の発表と質疑
15.課題の発表とレポートの提出