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    日米比較文化論
  
TAKANO YASUSHI 
高野 泰
4単位 
1〜4年 
後期 
41300300

アメリカ文化は今日、外来のものであることがもはや意識されることすらないほど、日本人にとって当然の存在になっている。しかし当然ながら、アメリカ文化が日本文化と互換可能なものではない。本講義ではアメリカにおける文化状況とりわけ大衆音楽を参照して、日本文化を考察していく糸口を探る。同時に、カルチュラル・スタディーズの方法論や文化的ヘゲモニーといった問題も紹介して、文化研究の可能性を探っていく。

評価方法: 授業において課される課題と学期末レポート

テキスト名: 特に指定しない。必要なものは授業の中で参考文献として紹介する。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.文化の定義と今日的重要性
2.人類学の英米の二つの流れと比較の方法論
3.文化への接近方法--ギアツの所説をめぐって
4.文化研究の現在--カルチュラル・スタディーズ
5.文化研究の例1)政治文化--大統領選挙
6.文化研究の例2)政治文化--国旗と国歌
7.大衆文化1)大衆文化としてのアメリカ文化
8.大衆文化2)大衆の誕生と消費社会
9.音楽1)大衆文化としての音楽
10.音楽2)アメリカ音楽の特徴--混交の音楽
11.音楽3)商業音楽の誕生--フォスターにみる
12.音楽4)黒人音楽の源流--西アフリカ〜カリブ海
13.音楽5)黒人霊歌--黒人の宗教音楽
14.音楽6)ブルース--世俗音楽と社会状況
15.音楽7)ジャズ--ダンス音楽の側面
16.音楽8)商業音楽としての狭義のポップス
17.音楽9)白人音楽の源流--民謡
18.音楽10)抗議音楽としてのフォーク
19.音楽11)ロックンロールの誕生--新しい感性
20.音楽12)ブリティッシュ・ロックによるアメリカ音楽の再解釈
21.音楽13)フォーク・ロック--ボブ・ディランにみる葛藤
22.音楽14)サイケデリック・ロック--意識の変革と音楽
23.音楽15)ウッドストック音楽祭--音楽と社会の関わり方
24.音楽16)「産業ロック」--70年代のロック
25.音楽17)ロックの細分化--パンクの登場
26.音楽18)80年代のロック--MTVとブリティッシュ・ロック再び
27.音楽19)ソウルからファンクへ--音楽と黒人のアイデンティティ
28.音楽20)ラップ・ヒップポップ--黒人音楽の広がり
29.音楽21)今日のロックとインターネットのインパクト