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哲学B 時間について考える・・西洋古代の時間論 |
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我々は、普段、時間に関する言葉を無自覚的なまでにとまどいなく用いている。それなのに、時間とはそもそも何かと問われたら、考えれば考えるほど口ごもってしまうだろう。時間の近さと近寄り難さを、紀元3世紀のプロティノスは、「我々は(永遠と)時間についていつも語っているし、あらゆる機会に(永遠と)時間という言葉を使っている。けれども、我々が注意深く眺めようとしてそれらに近づこうとすれば、反対にどう考えていいのか分からずに行き詰まってしまう」と述べ、また、教父アウグスティヌスは「時間について、誰も私に尋ねなければ、私は知っています。尋ねる人に説明しようとすると、私は知らないのです」と述べる。我々の生は常に時間とともにある。時間を探究する我々自身もまた、探究しながら常に時間とともにある。時間を語ることの難しさは、時間と我々のこのように密着したあり方に端を発しているのではないだろうか。今期は、西洋思想における時間概念の理解を深めるために、古代ギリシャからヘレニズム期にかけての多様な時間の図像を通覧し、それらの時間論が人間の心と密接に結びついていくまでの歴史的過程を考えていきたい。 |
評価方法: | 試験で評価する。 |
テキスト名: | 適宜参考書を紹介する。 |
授業計画―――――――――――――――――――――――――――――― |
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