教育工学 
SHIMO KOICHI
下 孝一 
2単位 
2〜4年 
前期 

「授業」という特殊化されたコミュニケ−ションの場をシステムとして考究する学としての“教育工学”のエッセンスを学ぶなかで、授業とはどんな営みであるかを多角的に考究する。
毎回、今日の授業で出会ったメッセージのうち心に触れたことについての感想ならびに毎回閉講時に提示する次回に向けての思考課題について自分の考えを綴る「授業感想レポート」をE-mailで提出することが出席の要件として求められる。次回のメッセージ構成の資料とされるほか、主体的に問い考える力の錬成、ならびにその営為の重要性と効用を体得することが期待されている。  

評価方法: 毎回の「授業感想文(E-mailで提出)」および「期末の論文テスト」で行う。

テキスト名: 適宜、プリントで行なうので、特に購入は指定しない。

注意事項: 毎回の「授業感想文(E-mailで提出)」は重要。この提出を出席の要件とするほか、
真剣な取り組みと内容の質(思考の深さ、広さ、論理性etc.)を評価資料として重視する。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.オリエンテーション。
教育工学の学問的位置と特徴。
学習の概念(人間の特質との関連において)
2.コミュニケーションの場としての”授業”の概念
”コミュニケーション”とは。授業の特殊性。
3.対極する2つの教授観(客観主義と構成主義)
4.システムの見地から見た”授業”の概念
学習成果を規定する3大要因・・・TTTI(学習課題、学習者、処遇交互作用)
5.授業が志向するもの・・・教育目標のタクソノミー
6.授業過程の共通要素・・・ギャネの「9つの教授事態」
7.教授メディアの概念(4つのレベル)
”メディア”とは。コミュニケーション・メディアとしての教授メディアの特質。
8.教授メディアの種類と特徴
”言語メディア”と”映像メディア”。
現場のメディア化・・・アフォーダンスの概念。
9.ケラーの”ARCS動機付け学習理論”
10.教育評価の要点と手法
 教育評価の妥当性3つのレベル。
 形成的評価と総括的評価。テストの留意点。ほか
11.授業の技術(1)・・・メッセージ構成の要点
12.授業の技術(2)・・・メディアの選択と行使
13.授業の技術(3)・・・処遇の要点
14.授業の技術(4)・・・授業成果の把握
15.まとめ