コミュニケーション研究演習-7 
AONUMA SATORU
青沼 智 
4単位 
3〜4年 
通年 
コミュニケーション研究としてのカルチュラルスタディーズ

私たちが日頃何気なく経験するコミュニケーションという現象・行為を「研究対象」として分析し、論じ、理解を深めることを目標とする。既存のコミュニケーションおよび周辺領域の理論・研究について自由に討議し、また受講者が各々興味のあるコミュニケーションの問題について調査研究し発表・討議する、といった演習という形式を生かした授業にしていきたい。本研究演習ではコミュニケーション研究のアプローチとして主に「カルチュラルスタディーズ」「レトリカルスタディーズ」といった非定量分析的な方法論を用いる。また、既存の国民国家の枠組みに基づいた「異文化比較」等は扱わない。  

評価方法: クラスレポート及びディスカッションリーダー(30%)、ゼミ論または卒論プロポーザル(20%)、ゼミ論または卒論(50%)の合計(100%満点)

テキスト名: 河野哲也『レポート・論文の書き方入門(改訂版)』慶応義塾大学出版会、1998年
吉見俊哉『カルチュラル・スタディーズ』講談社、2001年
伊藤守・小林直毅『情報社会とコミュニケーション』福村出版、1995年

注意事項: 履修希望者が15人を超える場合は第一回目の授業時間にて論文による選考を行う場合がある。第一回目の授業に出席しなかった者は原則として履修を認めない。履修希望者は「コミュニケーション論」「メディアコミュニケーション論」といったコミュニケーション研究の基礎となる科目を既に履修済みであることが望ましい。上記の授業計画は前期のみのものであり、またあくまでも「予定」である。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.オリエンテーション
2.情報化社会のコミュニケーション・コミュニケーションという社会「問題」
3.「批判的な語り」としてのコミュニケーション論(1):対話の論理
4.「批判的な語り」としてのコミュニケーション論(2):グロテスクリアリズム
5.批判的コミュニケーション論の視点(1):コミュニケーション的合理性
6.批判的コミュニケーション論の視点(2):コミュニケーションと自己言及性
7.情報化の論理(1):情報の産業化とコミュニケーション
8.情報化の論理(2):シュミレーション・シュミラークル・コミュニケーション
9.情報化の論理(3):情報科学からコミュニケーション学への視座転換
10.カルチュラルスタディーズとコミュニケーションスタディーズ(1):理論
11.カルチュラルスタディーズとコミュニケーションスタディーズ(2):理論と実践
12.ゼミ論・卒論プロポーザル発表
13.       〃