日本文化論IIB 
MATSUO KOICHI
松尾 恒一 
2単位 
1〜4年 
後期 
日本の儀礼文化―祈りと神憑り、芸能民の世界

我が国の伝統文化として現在に継承される舞踊や演劇、祭礼について、主として古代〜中世に起源を有する事象について講義する。
記紀神話に描かれる、アメノウズメの神楽は、神憑りの表現であったことが明らかであるが、こうした巫女の神楽は、古代においては宮中における鎮魂の儀礼として、また近世までは諸大社においても祈祷として演じられていた。神霊を身体に憑依させる「舞い」は様式化され、中世においては白拍子や能をはじめとする芸術へと結実した。
アジア諸地域の事例をも交えつつ、現代に伝承される神楽等の特質をも考察の対象として、芸能の担い手となった人々の身分・生活をも問題としてゆきたい。  

評価方法: レポート・筆記試験。積極的な取り組みを期待する。出欠席を重視する。

テキスト名: 松尾 恒一『祭祀文化論』(私家版)