日本語プレゼンテーションB 
USUI NAOTO
臼井 直人 
4単位 
1〜2年 
前期 

目標:
大学4年間の知的生活の中ではそれまでの学問成果に関する文献を批判的に読み、それに基づき新たにリサーチを行ない、自分の新しい考えを整理してまとめ、それを他人の前で効果的に発表する機会がおおい。また学校の中だけでなく社会においても会社の社内会議から講演会、そして結婚式のスピーチにいたるまで、様々な状況に応じて聴衆の前で自分の意見を述べる能力はこれからの社会の中で必要不可欠なものとなる。このクラスでは様々な目的や聴衆を想定したスピーチ活動を通じて、以下の目標を達成することを目的とする。
1.口頭発表技術の向上
2.常に自分の聴衆と状況がどのようなものであるか考える態度を養う。Audience Adoptation
3.大学/社会生活に必要な批判的思考力や態度を養う。
4.リサーチの方法の基礎を学ぶ。
活動内容:
 講義とクラスディスカッション
スピーチとは何か、スピーチをする際にはどのような事に気を付けなければならないのか、スピーチの書き方などを考える。必要最小限の講義を行なう予定であるが、なるべく実際のスピーチ分析練習などを取り入れた学生どうしのディスカッションを中心に行なう。
<個人スピーチの部>
 即興スピーチ(Extemporaneous Speech)
この活動ではリサーチを行なわず、その場で与えられたトピックをつかって5分間でスピーチをまとめ、3分間スピーチをする。ここではスピーチの内容の深さよりも、トピックに対する迅速な判断力及び構成力を養うことを目標とする。
 批判的説得のスピーチ(Persuasive Speech)
あるトピックについて一般的に聴衆が持っていがちな既成概念にたいして論理的に反論を行ない、結果として聴衆の考えを説得を通じて変える、またはそれを通じて聴衆に何らかの行動を取らせる事を目標とするスピーチ。このスピーチではトピックについてリサーチを行ない、内容の深いスピーチが要求される。また、論理的に既成概念について反論を行なったりの議論(argument)構築も要求される。
<グループスピーチの部>
 情報提供のスピーチ(Informative Speech)
聴衆が知らない、聞いたことがないような情報を提供するためのスピーチ。ここではグループで共同リサーチ、共同発表を行ない、音声、視覚材料なども使用できることとする。内容は大学生の知的好奇心を満たす様な内容であること。またあまりによく知られている内容であると、いわゆる 'so what?' なものになってしまうので注意すること。
 質疑応答
以上のスピーチの内容に関して、聴衆である学生は各スピーチ後に内容についての質疑応答を行なう。基本的に代表者1名がまず質問し、次に残りの学生が適宜質問を行なう。質問の内容は、スピーチの内容の不明点の確認、スピーチの内容をさらに深めるための質問、そして内容に関する反論などとする。  

評価方法: 評価:以下の点を総合的に評価する。
 *出席及び積極的な授業への参加
 *プレゼンテーションの実践
 *スピーチの原稿提出
各自、批判的説得のスピーチおよび情報提供のスピーチの原稿を作成し提出すること。(よって計2通。情報提供のスピーチはグループで1通)書式はA4の紙にワープロを使用すること。
 *スピーチの自己評価表の提出
即興スピーチ、批判的スピーチの後に各自、自分のスピーチをビデオで鑑賞し、特にスピーチデリバリーについての自分の自己評価、反省点を「スピーチ自己評価表」にまとめて提出すること。

テキスト名: プリント集をユニポストで購入のこと

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.オリエンテーション 自己PRスピーチで口ならし
2.スピーチ作成の仕方
基本的スピーチ構成法、Supporting materialの使い方
スピーチ発表上の注意(言語/非言語デリバリー)
即興スピーチの作り方
3.即興スピーチ
4.   〃
5.   〃
6.即興スピーチの反省
7.批判的説得のスピーチ
8.     〃
9.     〃
10.批判的説得のスピーチの反省
11.情報提供のスピーチ
12.    〃
13.    〃
14.情報提供のスピーチの反省
15.総まとめ