異文化コミュニケーション論IC 
WADA JUN
和田 純 
2単位 
2〜4年 
前期 

●テーマは「グローバル化した世界と日本人の共生」である。文化的な多様性を尊重し、様々な民族や文化の共生を実現していくためには、相互の認識や理解を深めるだけでなく、協力して共に汗を流し、共通の課題に取り組んでいく協働が欠かせない。そして、そのためには、自分自身を深く認識し、自分の立っている位置を明確に認識していることがますます重要になってきている。そこで、本講義では、グローバルな視点とローカルな視点の両方から、日本と日本人の立つ位置を改めて振り返り、自分自身を歴史的かつ同時代的に再認識する回路を自分の中に築き上げることを目指す。
●回路の構築に向けては、「多文化の共生」を念頭におきながら、(1)世界を見る視点を変える(目から鱗を落とす)、(2)文化・歴史・社会・政治・経済などの広い文脈から日本・日本人を考え直す、(3)グローバリゼーションの中での日本の位置と日本人の課題を考え直す、という三つの切り口からのアプローチを試みる。
授業計画は次の通りであるが、進行順や講義回数は変更することがある。  

評価方法: 自分自身で考えることを各自に求めたいので、授業への出席を重視し、授業中の小レポートや中途での課題レポート、期末試験をあわせて総合的に評価する。


参考文献: 「21世紀日本の構想」懇談会『日本のフロンティアは日本の中にある』講談社、2000年
講義に沿って随時プリント等を配布し、VTRも使用するが、資料的に整っていない最新状況も取り上げるので、新聞や総合雑誌等を常に読むこと。

注意事項: を履修していなければ、は履修できない。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.<序論>世界は今どうなっているか・日本はどうなっているか、これからどう変わるか
2.近代国家の成立と20世紀の日本
3.21世紀の日本とグローバリゼーションの波
4.人口分布と人口変化からみる世界像、国家、民族
5.言語から見る世界像、母語と共通語、グローバル・リテラシー
6.相互依存はどこまできたか、貿易、経済
7.国力とは何か
8.IT(情報技術)革命が変える世界像、メディア、デジタルデバイド
9.人の流れ、移民、難民、定住外国人
10.「国際化」から「グローバル化」の時代へ、そして…
11.日本の国際的位置とグローバルな共生の課題1
12.日本の国際的位置とグローバルな共生の課題2
13.<まとめ>我々はどこに立ち、どこへ向かうのか