日本語学特論B 
IWAMOTO ENOKU
岩本 遠億 
4単位 
1〜4年 
後期 

概念意味論により日本語およびその他の言語を対照する方法を講義する。概念意味論とは、文法構造と概念構造との対応関係について研究する言語学の分野である。外界を理解する概念的な枠組みと文法構造との間にはどのような対応関係があるのか、その対応関係は言語間によってどのような共通点と相違点があるのか、日本語と他の言語を比較対照しながら考える。扱うテーマは、主語と目的語、自動詞と他動詞、空間表現、使役表現、受動表現など。  

評価方法: 期末テストにより評価する

テキスト名: 授業担当者が作成するハンドアウトをもとに授業をするめる。

注意事項: 授業内容は知識を積み上げていく形をとるので、欠席しないように。なお、授業は、受講者が完全に理解してから次に進むことを基本としているが、復習によって理解を確実にしておくことが重要である。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.コースの目的についての説明。
文法の構造。
2.統語構造と統語分析方法
3.形態論と形態分析方法
4.概念構造と概念分析
5.語彙概念構造と語彙化パターン
6.非対格仮説
D-構造、S-構造
7.他動詞・自動詞
8.主格対格型言語(日本語、英語等)における主語と目的語
9.能格絶対格型言語、状態行為型言語における主語と目的語
10.日本語の使役表現の統語的、概念意味的特徴
11.他動詞構造と使役構造
12.日本語の受動表現の統語的、概念時特徴
13.空間表現の概念構造(1)
14.空間表現の概念構造(2)
15.期末試験