心理言語学A 
TERAO YASUSHI
寺尾 康 
4単位 
2〜4年 
集中 

目的:言葉の研究を通して心の仕組みや働きを探る「心理言語学」という領域とその課題・方法への理解を深める。前半は研究小史と言語の獲得を中心に、後半は発話や理解についての研究を中心に幅広い視点から言語をみる目を養いたい。
概要:語彙の獲得(例:子ども達はどのようにものと名前を結びつけるのか、名詞と動詞はどう区別するのか、主語や目的語はどのように付与されるのか)と使用(例:発話にあたって語彙はどのように心の辞書から引き出されるのか)をめぐる課題について子どもの自然発話や成人の言い誤りなどのデータに基づいて実証的に迫りたい。  

評価方法: レポートを中心に、平常点も加味して総合的に評価する。


参考文献: 寺尾康『言い間違いはどうして起こる』岩波書店、2002年
授業についての補助的な文献はリストにして最初の講義の時に示す。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.ヒトの言語の特徴
2.ヒトの言語チンパンジーの「言語」
3.こころと言葉の研究史1 フロイトから認知革命まで
4.こころと言葉の研究史2 チョムスキー理論とその検証
5.こころと言葉の研究史3 実験で心を覗く、機械で脳を覗く
6.語彙の獲得
7.句の獲得
8.語用論的知識の獲得
9.ダイアリーデータからみる言語発達
10.心の中の辞書
11.言い間違いの心理言語学
12.発話のモデル1
13.発話のモデル2
14.日常生活と音韻単位1
15.日常生活と音韻単位2