社会言語学B 
MATSUDA KENJIRO
松田 謙次郎 
4単位 
2〜4年 
集中 
社会言語学と変異理論の入門

社会言語学と変異理論の全般的入門。前半で社会言語学という大きな領域の概観をした上で、後半部分では社会言語学の下位分野とされる変異理論(Variation Theory)の概論を行います。変異理論は、近年理論言語学や計算機言語学との関わりを急速に深めている領域でありながら、日本ではなかなかその全貌が理解されないでおり、欧米と日本で知識のギャップが甚だしい領域でもあります。理論・計算機・応用言語学者にとっても、なぜ変異理論が注目に値する分野なのかを理解してもらい、言語研究における理論とデータの問題について自覚を深めてもらうのがこの授業の目標です。なお、授業と平行して各自データを収集・分析するプロジェクトをやってもらい、評価の対象とします。  

評価方法: プロジェクトの口頭発表(中間・最終)・レポート(最終)

テキスト名: 東昭二『社会言語学入門』研究社、1997年
Chambers, J.K. & Trudgill, Peter, Dialectology, Cambridge Univ. Press, 1998.

注意事項: ●私語厳禁です。おしゃべりをしたい人は絶対に教室に来ないで下さい。うるさい場合には退場を命じます。
●質問、コメント大歓迎です。授業開始前に質問のある人は、kenjiro@icis.shoin.ac.jpまでメールを下さい。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.イントロ 東§1.1-3社会言語学とは何か
2.東§2.1-4多言語社会、ダイグロッシア、バイリンガリズム
3.東§2.5-6コードスイッチング
4.東§2.7-8言語の死と誕生
5.東§3.1変異理論とは
6.東§3.2地域方言とは
7.東§3.3-4社会方言とは
8.東§3.5AAVEの諸問題
9.東§3.6ジェンダー・年齢と言語
10.東§4.1-4.2オーディエンスデザイン、アコモデーション
11.東§4.3ポライトネス
12.東§4.4力と仲間意識
13.授業プロジェクトの簡単な計画案発表とディスカッション
14.Chambers & Trudgill§1. Dialect and language
15.Chambers & Trudgill§2. Dialect geography(1)
(以降については第1回目の授業で配布)