ラテンアメリカ史概論I 
YAGINUMA KOICHIRO
柳沼 孝一郎 
2単位 
1〜4年 
前期 

ラテンアメリカは、33の独立国と11の非独立領土からなる地域の総称であるが、スペイン語、フランス語、ポルトガル語などラテン語から派生した言語、カトリック教、生活様式、食習慣などラテン系の伝統文化を継承する、いわば「ラテン民族のアメリカ」を意味し、アングロサクソン・アメリカに対する文化的な観点からの呼称である。
本講義(前期)では、以下の内容にそって、ビデオを鑑賞しながら、ラテンアメリカの歴史変遷を学ぶ。
1)ラテンアメリカ地域の特徴:
(1)地域としてのラテンアメリカ、(2)ラテンアメリカの呼称、(3)地域区分(メキシコ、中央アメリカ、カリブ海域、アンデス諸国、ラプラタ地域、ブラジル)。
2)ラテンアメリカ地域の多様性と共通性:
(1)多様な自然環境、(2)均一性(言語文化)、(3)宗教的統一〜カトリック教、(4)人種的多様性(他人種社会、混血社会、インドアメリカ、メスティソアメリカ、ユーロアメリカ、アフロアメリカ、アジアアメリカ)。
3)ラテンアメリカの歴史発展:
(1)先コロンブス時代〜古代文明の形成:メソアメリカ文明、アンデス文明。
(2)植民地時代〜大航海時代、征服の時代、植民地支配体制、植民地経済の発展、植民地社会の形成、植民地文化。
(3)独立国家の時代〜絶対王政からの独立解放、近代化と従属化、国民国家の形成とナショナリズム、社会変革の時代(メキシコ革命)。
4)アメリカ大陸の古代文明
1)プレ=コロンビアン(先スペイン時代)の古代文明
2)二大古代文明圏:・メソアメリカ地域
   オルメカ、テオティワカン、アステカ、ミシュテカ、サポテカ、マヤ文明・中央アンデス地域プレ=インカ(ティワナコ、シカン、ナスカ)  

評価方法: 「メソアメリカ文明の特徴と形成過程について」もしくは「アンデス文明の特徴と形成過程について」レポートにまとめ提出する(60%)、ビデオ鑑賞のミニレポート(30%)、出席などの平常点(10%)を考慮し、総合的に評価する。

テキスト名: 随時、プリントを配布します。参考文献は随時、紹介します。