スペイン史概論I 
MAEDA NOBUHITO
前田 伸人 
2単位 
1〜4年 
前期 
イベリア半島の一体化・分離と帝国形成

この講義では、古代(ローマ時代)から近世初期(16世紀前半)までのスペイン史を概説します。イベリア半島内に加え、その諸国が密接に関連した地域、すなわち、イタリア、フランドル、北アフリカ、アメリカ大陸等をも視野に入れた講義とし、ヨーロッパ史や世界史の枠組みの中で、スペイン史の意義、さらには、歴史を学ぶ意義を考えていこうと思います。また、以上の時代において、民族の共存・相克がどんな様子であったかを知ることで、現代の民族問題を解き明かす鍵にしようとも考えています。  

評価方法: 期末に出題するレポートで成績を付けますが、一部、別の小レポートや出席の加味も考えています。

テキスト名: 川成洋『図説スペインの歴史』河出書房新社、1999年
参考文献は適宜授業で紹介します。

注意事項: 随時プリントを配布しますが、歴史地図帳などを持参するとよい。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.イベリア半島の地理
2.古代地中海世界1:ケルト、フェニキア、ギリシア、カルタゴによる植民
3.古代地中海世界2:ローマによるイベリア半島植民
4.西ゴート王国の成立と展開
5.イスラーム・スペイン(ウマイヤ朝、後ウマイヤ朝)
6.レコンキスタ1(キリスト教諸王国の成立)
7.レコンキスタ2(キリスト教諸王国とイスラーム諸王国)
8.カトリック両王とレコンキスタの終結
9.ハプスブルク朝成立
10.イベリア世界とアフリカ世界との関わり
11.新世界・アメリカ領の成立
12.東洋世界への進出(日本、中国、インド、アフリカ東岸、アラビア)