英語意味論 
KUWABARA KAZUKI
桑原 和生 
4単位 
2〜4年 
前期 
語・構文の意味を考える

英語の構文や単語の意味的特徴について考察する。例えば、(1a)の英文に対応すると思われる日本語の文(1b)は、なぜ不自然か。walkと「歩く」には、どのような意味上の相違点があるのか。あるいは、「ジョンはメアリーに手紙を送った。」という日本語の文は、(2a)、(2b)のいずれにも訳すことができるが、「ジョンはニューヨークに手紙を送った。」は、(3a)のようにしか訳せない。(2a)のよう与格構文と(2b)のような二重目的語構文には、どのような意味上の違いがあるのか、などの問題に答えを与えてくれる文献を読み解く。
(1) a. The children walked to the amusement park.
b. 子供たちは遊園地に歩いた。
(2) a. John sent a letter to Mary.
b. John sent Mary a letter.
(3) a. John sent a letter to New York.
b. John sent New York a letter.  

評価方法: 中間試験と期末試験によって判定する。

テキスト名: 影山太郎『ケジメのない日本語』岩波書店、2002年

参考文献: 影山太郎『日英語対照 動詞の意味と構文』岩波書店、2001年
影山太郎『形態論と意味』くろしお出版、1999年

注意事項: 「現代英文法」、「英語統語論 」のいずれかを修得済みの学生を対象とする。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.意味の捉え方
2.語の意味特性
3.語彙意味論
4.移動表現の意味(1)
5.移動表現の意味(2)
6.心理動詞の意味
7.心理形容詞の意味
8.壁塗り構文(1)
9.塗り壁構文(2)
10.二重目的語構文(1)
11.二重目的語構文(2)
12.結果構文
13.中間構文
14.Tough構文の意味特徴(1)
15.Tough構文の意味特徴(2)