英語学概論D 
ISHII YASUO
石居 康男 
4単位 
1〜4年 
前期 
英語を通して人間の言語能力を考える

現代英語を題材として、音声・音韻・語形成・文構造・意味など様々な側面から、一見多様に見える言語現象の背後にある規則性を発見し、それを通して、人間という種の個体の脳に内在する言語能力の特質を探る。ことばの研究のおもしろさを知ってもらうと同時に、ことばに対する科学的な見方・考え方を身につけてもらうことを目標とする。今まで何気なく使っていたことばの中に、不思議で驚くべき性質が数多く隠れていることに気づいてもらえればと思っている。  

評価方法: 成績は、中間試験と期末試験の結果に基づいて判定する。

テキスト名: オハイオ州立大学言語学科編『ランゲージ・ファイル―英語学概論―』研究社出版、1999年
テキストの該当箇所を必ず前もって読んでくること。授業はそれを前提に進められる。この授業では予習は必須。

注意事項: 「英語学概論」は、他の英語学関連の科目への道しるべの役目も担っている。英米語学科の学生で言語研究コースを希望している者は、「英語学概論」の内容が前提になっている科目も多いので、まずはこの科目を履修してほしい。第1回の授業で履修者の人数調整を行う可能性があるので、履修希望者は必ず第1回の授業に出席すること。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.はじめに―「英語学概論」とはどういう科目か?/音声学:英語の子音
2.音声学:英語の母音・練習問題(1)/音声学:自然音類・練習問題(2)
3.音韻論:音韻過程・練習問題(3)/音韻論:音素
4.音韻論:音素分析の方法/音韻論:音素の配列・練習問題(4)
5.形態論:形態素/形態論:練習問題(5)
6.形態論:語形成の過程・形態素のタイプと言語/ここまでの復習
7.中間試験/統語論:基本概念・語順と構成素構造
8.統語論:句構造規則/統語論:変形
9.統語論:練習問題(6)/意味論:意味とは
10.意味論:意味関係/意味論:意味構成
11.語用論:発話行為/語用論:会話の原則
12.語用論:練習問題(7)/まとめ―ことばを科学するということ
13.期末試験