英語学概論C 
HISAIZUMI TSURUO
久泉 鶴雄 
4単位 
1〜4年 
前期 

言語一般の研究および、言語としての英語の研究に関連する、いくつかの科目の履修に必要な、初歩的で基礎的な知識を獲得することを目的とする。主な内容は次のとおり。
(1)言語の起源(2)人間の言語の特質と動物の伝達行為の比較(3)世界の言語系統(4)英語の発達史 ゲルマン語族としての英語(5)文字の発達(6)言語研究の歴史(7)共時的研究と通時的研究(8)理論言語学と応用言語学(9)英語音声学(英語の発音法と聞こえ方)(10)英語音韻論(11)音声と意味との関係(12)語形成(13)形態論(語の形態変化)(14)伝統文法と学校文法(15)科学的文法記述的文法(18)文法理論の類型最新の文法理論(19)統語論〔文法規則〕(20)意味論 文法規則と意味の関係(21)語用論(22)談話分析(23)母語習得(24)第二言語習得(25)外国語教授法(26)言語と文化言語と社会  

評価方法: 学期の中頃に行う中間試験と、授業最終日に行う期末試験との平均点で成績を評価する。
中間試験の範囲は学期の前半に学習したこと、期末試験の範囲は学期の後半に学習したこととする。

テキスト名: George Yule, The Study of Language, Cambridge University Press, 1985.

参考文献: 『図書館の参考書棚にある数種類の英文法辞典や英語学辞典、言語学辞典で、専門語の意味を検索することができる。』研究社、大修館書店、成美堂、南雲堂など

注意事項: テキストに書いてないことも講義するので、テキストの学習だけで単位を取得することは難しい。毎回の授業を重視し、その内容をよく理解するように努めること。
関連科目の学習に必要な専門的知識や専門用語、また基本的な概念が多いので、それを今後の学習に役立てようという意欲をもって受講すること。
もし教室定員以上の履修希望がある場合は、第1回目の授業において抽選で決定する。その際、受講票用紙以外の紙に書いた受講希望は受け付けない。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.(1)言語の起源
(2)文字の発達
2.(3)人間の言語の特質
(4)動物のコミュニケーション、英語によるボノポと人間のコミュニケーション
3.(5)英語音声学、調音音声学、聴覚音声学、音響音声学
(6)調音器官、調音位置
4.(7)調音法、有声音、無声音、母音、重母音、有声子音、無声子音、わたり音
(8)国際音標文字、精密標記、簡易標記、その他の発音記号
5.(9)英語音韻論、文法と同じ機能を果たす強勢、文法と同じ機能を果たす抑揚
(10)分節音素(母音、子音)、超分節音素(強勢、抑揚、連接)
6.(11)最小対、最小集合、異音、同化、音脱落
(12)語形成、接辞、接頭辞、接尾辞、接中辞
7.(13)形態論、自由形態素、拘束形態素、異形態、屈折変化および屈折変化語尾、派生形および派生変化語尾
(14)文法、文法の類型モデル、品詞と語類、規範的文法、伝統文法、科学的文法、記述文法、構造言語学、言語普遍物、普遍文法、生成変形文法〔理論〕、その他の言語理論
8.(15)統語論、変形生成文法、標識付き樹状図、句構造規則、変形規則、深層構造、表層構造、派生構造
(16)意味論、概念的意味、連想的意味、意味素性、異綴同音異義性、同綴同音異義性多義性
9.(17)語用論
(18)談話分析
10.(19)言語と機械、人工知能
(20)言語と脳
11.(21)母語習得
(22)第二言語習得
12.(23)手話
(24)言語の歴史と変化
13.(25)言語の多様性
(26)言語、社会、文化