文学IB 
IIDA ISAMU
飯田 勇 
2単位 
1〜4年 
前期 
日本神話を読む

『古事記』を中心に日本神話を読み、日本文化や日本文学の源流を知る。それによって、間接的に、今日の日本文化や日本文学について考える。  

評価方法: 出席を重視し、試験によって評価する(欠席の多い場合、受験することは自由であるが、高い評価は与えない)。

テキスト名: 武田祐吉訳注・中村啓信補訂『古事記』角川書店、1977年

参考文献: 西郷信綱『古事記の世界』岩波書店、1970年
テキストは、現代語付きの角川文庫。参考文献は、取りあえず岩波新書一冊を挙げたが、授業時に必要に応じて紹介する。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.授業の趣旨説明。「神話」とは何か、を概説する。さらに、『古事記』に関しての説明など。
2.『古事記』の序文を読む。それによって、漢字や仮名、あるいは日本語の表記の問題などを考える。
3.国生み神話を読む。それを通して、天地開闢神話や世界創世神話などについて考える。
4.黄泉の国神話を読む。この神話を読んで、「異郷訪問譚」の「話型」などについても考える。
5.天石屋戸神話を読む。それによって、「神話」と「儀礼」の関係などに関しても考える。
6.稲羽の白兎神話を読む。類似の神話がインドから東南・東北アジアなどに見られることを知り、「神話」の伝播などについても考える。
7.国作り神話を読む。国作り神話の意味などに関して考える。
8.国譲り神話を読む。この神話の政治的な意味などを考える。
9.天孫降臨神話を読む。神話の解釈にいろいろな学説があることを知り、この神話の解釈について考える。
10.木花之佐久夜比売神話を読む。この神話を読むことによって、「聖婚」伝承などについても考える。
11.海幸山幸神話を読む。この神話の王権神話としての意味などを考える。
12.神武東征説話を読む。この説話伝承の意味を考える。