倫理学IIA　
MIYAKE MASAZUMI
三宅　正純　		 2単位　
1〜4年　
後期　

本講義では、他者を理解するとはどういうことか。それは理解する側の人間にいかなる反響・変動を引き起こすのか。また、理解という関わりは現代社会においていかなる意義をもつのか。これらの問題について、小説講読などを通じて考察する。  

評価方法： レポートと筆記試験の結果、および聴講態度を考慮して、評価する。後期に到ってもなお講義妨害を行なう者が見うけられるが、「不可」となるので注意すること。

テキスト名： プリントを配布する

注意事項： 倫理学Ａは、倫理学を履修した者にのみ、受講を認める。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
１．「理解」の諸問題―ガイダンス
２．人間関係としての「理解」―「箴言」をよむ
３．「異文化理解」の諸問題―「普遍主義」と「相対主義」
４．理解と知覚世界の倫理―ゲシュタルト心理学をめぐって
５．理解と知覚世界の倫理―知覚と言語をめぐって
６．小説を読む―『永すぎた春』（三島由紀夫）
７．小説を読む―『きりぎりす』（太宰治）
８．小説を読む―『きりぎりす』つづき。変化する過去について
９．理解における感覚―知覚（perception）と情動（affection)
10．理解における身体―観点の置き換え
11．理解とコノテーション
12．神話理解の方法について―レヴィニストロースをめぐって
13．理解と誤解について―ガダマーをめぐって
14．現代社会における他者理解の意義
15．全体のまとめ