哲学IB 
HIKASA KATSUSHI
樋笠 勝士 
2単位 
1〜4年 
前期 
「善い」ということについて考える

「善い」という概念について考える。
我々の生活では、「よい」と表現できることが沢山ある。「あなたと出会えてよかった」、「健康のためには鰯を食べた方がよい」、「困った人を助けることはよいことだ」等である。
古来、真・善・美という価値は、哲学の中心的な探究テーマであった。それは現代でも変わりがない。依然として、我々の生活において、それらの価値は意味を持つし、しかも議論の対象となるからである。その中でも「善」は、人生や社会や、そしてこの世界の中で最もゆきわったものであり、人間にとって最も切実なものである。
このような価値をめぐる問題を皆で考えてゆきたいと思う。  

評価方法: 試験で判断する。

テキスト名: 適当なテキストを教室にて指定する。参考書は適宜紹介する。

注意事項: 授業は人数が少なければゼミ形式をとる予定である。 

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.序論
2.生活の中での「よい」の事例:事例ということの意味するもの
3.「よい」の意味について・・・宇宙・自然・人間
4.「よい」の意味について・・・普遍的な述語
5.歴史的な視点:古典的問題意識と現代的問題意識
6.「生きる」と「よい」について
7.生きることはよいことであるのか・死ぬことは悪いことであるのか
8.「死」という出来事について
9.「悪」という出来事について
10.目的的アプローチと手段的アプローチ
11.人間関係と善
12.存在と善
13.結び:問題の整理