ロシア語II(a)A 
BANNAI TOMOKO
坂内 知子 
1単位 
2〜4年 
前期 

一年間のロシア語学習で培った基礎学力をさらに充実させ、自分の主張を明確に表現し、文化的な内容を持つ会話力の獲得をめざす。そのためには総合的なロシア語の実力と、ロシア文化についての知識教養を身につけることが必要となる。時事テキストを会話素材に使用し、ビデオ等を通してロシアの伝統文化を紹介する。
今期の授業は前年度の教科書を継続することから始めるが、9課を終了した後、教科書は文法パターン練習(基幹テキスト)のみの学習となり、残りは自習にゆだねる予定。授業では基幹テキストと発展教材(新聞、雑誌等からとった短文やヒヤリング素材、ビデオ等)を使用し、会話の内容を多様なものとする。  

評価方法: 平常点(出席、授業時の積極性、提出物)重視。期末試験とあわせて総合的に評価します。

テキスト名: 狩野亨、A.アキーシナ『新ロシア語教程』ナウカ、2002年

参考文献: 藤沼貴『研究社和露辞典』研究社、2000年
Terence Wade, A Comprehensive Russian Grammer, Blackwell, 1992.
ナウカ社の書店(神田神保町)で参考書類をさがすことができる。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.総復習:さまざまな挨拶、お祝いのことば、返すことば、名前を聞く、自己紹介プレゼンテーション、出身地や職業身分を聞く、国籍や民族名を聞く、家族の紹介等。
2.「哀れな亭主」(6)〜(7)。個数詞と名詞の使い方。時間の聞き方、時間の表し方、副詞句としての時間表現、長さとしての時間表現、さまざまな前置詞。短文の読解と音読、発展テーマによる会話。
3.疑問詞「いつ」を使った会話練習:「〜時に」、一日の時間帯(朝、昼、夕方、夜)の概念とその表現、造格による副詞化。一日の行動についてのインタビュー、プレゼンテーション。
4.数量表現の復習、「多い」、「少ない」の表現と関連派生語彙。
年令の聞き方、答え方、与格の用法について。会話練習、プレゼンテーション。
5.数詞関連表現:金銭にかかわる表現(ルーブル、円、ドル等)、買物時の会話パターンのダイアログ練習。
数量表現と生格の関係性について。ロシアの買物事情。
6.他動詞目的語としての対格:形容詞プラス名詞の対格変化、女性名詞のケース。形容詞の格変化について。パターン練習と暗記。短文の読解と音読、会話プレゼンテーション。
7.動詞「あそぶ」の多義性と前置詞の結合について:演奏する、競技やゲームをする。会話練習とプレゼンテーション。交通機関の利用のしかた:タクシー、バス、地下鉄、列車等、関連テーマによるダイアローグ。
8.およばれと客の迎え方について:短文テキストによるパターンの紹介と練習、玄関で、飲み物をすすめる、受け方、断わり方、退出のしかた、会話のテーマとしての趣味のはなし。プレゼンテーション。
9.電話での会話:かけ方と受け方、「〜さんをお願いします」、「〜はいません」(否定生格の用法)、ビデオの電話コントを見る。練習とプレゼンテーション。
10.「哀れな亭主」(8)。「誰から誰へ」、与格の用法:動詞「送る」、「贈る」、「買い与える」、「助ける」等を使った会話練習。短文の演習とプレゼンテーション。
11.「哀れな亭主」(9)。前置格の用法:「〜について」、作文演習「自分について」、プレゼンテーション。
短文の読解と音読。
12.「哀れな亭主」(10)。無人称文を主とした表現:「してもよい」、「しなくてはならない」、「してはいけない」、同類のさまざまな表現。述語副詞について。短文の読解とテーマを発展させた自由会話。
13.「哀れな亭主」(11)。造格の用法について:「〜といっしょに」、「〜に従事している」。仮定表現:「〜していたらなあ」。短文演習とプレゼンテーション。
14.「哀れな亭主」(12)。生格をとるいくつかの前置詞について。
短文読解と音読、関連テーマについての会話練習。
15.「哀れな亭主」(13)。比較級の表現、「何よりも」、「誰よりも」。接続詞「〜するために」と比較級。
「幸せな亭主」。テキスト関連テーマでの会話練習と自由会話。