わたしのソウルフード -食べ慣れたものから普段着の文化をさぐる-⑭
ベリ・ファリナ・ベチキ先生(ベネズエラ:カラカス出身)
もちもちしたトウモロコシのパンは、ベネズエラの国民食
—チョコラーテ(Chocolate)とアレパ(Arepa)—
いろんな風にチョコレートを食べた
子どもの頃の一番好きだったのは、チョコレート。大人になったいまでも忘れられない食べものです。 ベネズエラ産のカカオから作られたチョコレートはとてもおいしくて、 いろんな形で食べました。
朝食のときはチョコに牛乳を入れて冷たくして飲んだり、コーンスターチを入れてこってりした温かい飲み物として飲むこともありました。
おやつのときは、ヘーゼルナッツが入っているチョコレート菓子も食べました。チューブに入ったチョコレートは、ちゅうちゅう吸いながら。デザートや誕生会には、チョコレートケーキやチョコレートプリンとして食べることもありました。
真ん中で割って、さまざまな具をはさむ
もう一つ、忘れられないのはアレパです。
これは、トウモロコシの粉を水で練ってお餅のように丸め、それを平らにしたパン。外側はカリカリ、なかはもちもちの食感です。家で焼いたり揚げたりしていました。
腹持ちもいいので、ベネズエラ人なら、一年中、朝、昼、晩、おやつと、いつでも食べます。ハムや肉、チーズ、ポテトサラダ、黒豆などを挟むのが普通の食べ方。お金持ちでも貧しくとも食べていますから、国民食と言っていいでしょう。
外でアレパを食べるならアレペーラ
外でアレパを食べるときは、アレペーラというお店が町のいたるところにありました。
ここでは焼きたてのアレパを売っていて、トッピングはいろいろ選べます。なかにチーズを入れたりすると、焼きたてのアレパに挟んだ瞬間に溶け出すのでとてもおいしい。
朝・昼・晩はもちろんのこと、パーティーや飲み会の帰りにも寄ります。日本で「シメにラーメン」などと言いますが、ベネズエラではこのアレペーラがそれの役割を果たしていたように思います。
わたしの知る限り、日本ではアレパの材料を売っていません。アメリカの有名なネット販売サイトなら、ベネズエラ製の粉を扱っているので、取り寄せることができます。