シリーズ:先生に聞く

ほかの国の第一・第二外国語ってどうなってるの

オーストラリア編:サウクエン・ファン先生

オーストラリアの公用語は英語、教育言語も英語です。でも、多文化社会なので、住んでいる人が話す言語はさまざまなのです。

 外国語学習に関して、連邦政府も地方政府も特に力を入れています。LOTE(Languages Other Than English)と呼ばれる教育がオーストラリアのほとんどの小学校、中学校、高校で行われていて、英語以外の言語を教えています。

たとえばヴィクトリア州では、イタリア語・インドネシア語・日本語・フランス語・ドイツ語・中国語を指定して教える学校が特に多いです。各学校が全ての言語を教えているわけではないので、希望の言語の授業がある学校を探さなくてはなりません。

 それとは別に、土曜学校というものも盛んです。これは外国語補習のために、土曜日に開かれる語学クラス。移民してきた人たちが、自分のオリジンの言語を子どもに学ばせたいという要望から成っているようです。つまり、イタリア系ならイタリア語の土曜学校に行きます。小学校から中学校まで、通していくのが普通です。

 オーストラリアでは、英語が第一の言語であることは明確です。でも、その次の言語は何かという考え方がありません。多文化の社会は、いろいろな言語を受け入れやすい環境なのです。