わたしのお茶の時間–食べ慣れたものから普段着の文化をさぐる–
権容璟先生(韓国・大邱出身)

 

昼食後がコーヒーの時間
わたしのお茶の時間は、昼食を取った後に飲むコーヒーです。ドリップ式に入れた薄めのコーヒーで、砂糖は入れません。このコーヒーを飲まない と、頭が働かないように感じます。ご飯は食べなくても、コーヒーは飲みたい。20分から30分かけて、一人でゆっくり過ごす時間です。
韓国にいた頃は、インスタント・コーヒーを飲むことが多かったと思います。一本のスティックのなかに、コーヒー、クリーム、砂糖が入っているタ イプです。当時はこうしたものが多く、同じようなものにアーモンドや胡桃の入ったハトムギ茶もありました。

 

お茶の時間は最近の習慣
お茶の時間が持てるようになったのも、韓国では最近ではないかと思います。
父母や祖父母の時代にはなかったでしょう。生きるのに精一杯だったと思います。
韓国でもお茶は飲みますが、日本のように食事中で出ることはありません。食事のときは基本的に水です。お茶は食後に飲みます。
子どもの頃は、水代わりに飯釜の湯を飲むことがありました。おごげのお湯です。

 

お茶は日本に来てから
韓国では、お茶のペットボトルは少ないと思います。日本に来てからよく飲むようになりましたが、わたしも緑茶の苦みは正直苦手でした。
韓国にも、茶道のようなお茶の楽しみ方があります。わたしは詳しくありませんが、作法もあります。ただ、日本の抹茶のような粉状のものではなく、茶葉を使います。あまり一般的ではなく、好事家のものと言っていいでしょう。