交換留学体験記(蔚山大学)

 

大槻美奈海(20222月〜202312月)

 

2022 2 月、コロナの影響で多くの国が渡航をまだ制限する中、私は韓国に留学しました。私 にとって初めての飛行機、初めての海外でひとりぼっちというのは不安でしかありませんでした。 入国から隔離まで様々な問題が起き、その度にエージェントに電話をしましたが、韓国語が聞き 取れず自分の実力不足を実感しました。なんとか隔離を終えた後、近くの駅まで送ってくれるはずの担当者に急に連絡が付かなくなり、仁川の住宅街に一人放置された瞬間は「終わった。」と思 いましたが、人間は窮地に立たされるとやるしかないと思うようで、人見知りの私でしたが誰彼 構わず道を聞いたり、スマホを使ったりして、その日の夕方に何とか蔚山に到着することが出来 ました。

そこからは本当に楽しい留学生活の始まりでした。最初は友達ができず、同じ時期に留学した く KUIS の友人たちが遊んでいる様子を見て、やっぱり私もソウルにしておけばよかったかなと 思ったりもしましたが、学校が始まってからは一から人間関係を築いて行く楽しさを徐々に感じるようになりました。韓国では、教授がご飯に誘ってくれたり、友達の友達も連れて初対面の人 とご飯に行くこともよくあることなので、自然と友達が増えていったような気がします。また、 既にできあがっているコミュニティの中に快く受け入れてくれたり、人見知りの私にとっては留 学先でのその暖かさがとても嬉しかったです。ルームメイトは中国人になり、生活の中で文化の 違いに戸惑うことも少なくありませんでした。ですが私たちはケンカが嫌いでしたし、お互いの 文化や言葉を共有することは本当に面白く、1 年間楽しく過ごせました。留学を終えた今でも連絡をとったり一緒に旅行したりするぐらい、親友と呼べる友達になれたと思います。

最後にこれから留学する方のために蔚山の魅力ポイントを紹介しようと思います! 一つ目は山 も海も川もあって自然が本当に豊かなところです。特に海は透明度が高くてとても綺麗です。海 を見ながらカフェで勉強したり、休んだりすることができます。二つ目は他都市への旅行に適した都市です。ソウルや釜山はもちろん、普通の韓国旅行では若干行きにくい大邱・慶州・浦項に もすぐ行って帰ってこられる場所にあるというのが蔚山の魅力です。私は留学先として蔚山を選んで本当に良かったと思います。留学は語学力だけでなく色々な面で挑戦、成長できる機会です。 地方都市は事前に情報を集めにくく日本人も少ないですがぜひ挑戦してみてください!


小柴綾夏20192月〜201912月)

 

私は、2年生で蔚山大学に1年間の交換留学に行きました。正直蔚山に行くまで、蔚山がどんな街か分からず少し不安でした。しかし、実際に行くと思ったよりも栄えている印象を受けました。学校の目の前の学生街には飲食店やカフェなどが充実しており、学校からバスで30分ほど行ったところには大きなデパートや遊べるところもあるので十分に息抜きもできます。晴れた日には、テファガンという蔚山の真ん中を流れる河に沿って作られた、テファガン国家庭園に行って散歩することや、蔚山大公園でサイクリングをすることがとても好きでした。それから、蔚山は釜山、大邱、慶州などの都市にも近く、それぞれバスで12時間で行けます。KTX蔚山駅や蔚山空港もあるので、ソウルや海外に行くのも便利で交通面においても優れています。またなんといっても、蔚山の魅力の1つは京畿道の方言だと思います。海外の方言を学ぶことはなかなかできないので、方言が私が蔚山大学を交換留学先に決めた理由の1つでもあります。京畿道の方言の中でも釜山の方言と大邱の方言がありますが、蔚山ではこのどちらの方言も聞くことができて良かったです。最初の頃は、方言のせいでなかなか言葉が聞き取れず苦労しましたが、方言のおかげでより蔚山に愛着が湧いたような気がします。

 次に、学校生活についてです。私は3月〜7月まで語学堂で、9月〜12月までは学部の授業を聞きました。語学堂は、レベルごとに1級から6級までクラスがあり、1クラス20人位でした。私は4級と5級のクラスで授業を受けましたが、どちらも日本人は私だけでした。日本人が多いと思っていましたが、意外にもウズベキスタン人や中国人、ベトナム人が圧倒的に多かったです。20人のクラスに日本人が1人だけで最初は不安でしたが、先生方や他の国の学生も優しく話しかけてくれたので、すぐに馴染めました。また、文化授業で慶州に行って韓服を来たり、鯨博物館に行ったりしました。7月末には、4級〜6級の学生のみんなで参鶏湯を作りながら、各国の料理も作る行事もあったり、イベントも充実していて楽しかったです。また、9月からの学部の授業は、ついていけるか心配でしたが、語学堂の授業を聞き取れれば心配いらないくらいのレベルでした。韓国語文学学科の授業を受けましたが、韓国人の学生はいなかったので、環境面では語学堂とあまり変わりませんでした。ただ、語学堂のときにはなかったプレゼンテーションやレポートの課題があったので、少し大変でした。どちらもiPadだけで準備できました。なお日本人の友達の中には、語学堂でもプレゼンテーションをしなければいけない子もいました。

 授業以外の生活については、出来るだけ韓国語を話す機会が欲しかったので、サークルに入ったり、LaTUやスパルタ日本語というプログラムにも参加していました。なかなか韓国語が聞き取れなかったり、会話が噛み合わなくて曖昧になってしまうこともありましたが、間違っていてもめげずに自分から韓国語で話して、会話が出来ることが嬉しくて、段々と慣れていくことができました。語学面以外でも、最初は、色々なことが不安で一歩踏み出すことに怯えていましたが、そうやって少しずつでも慣れていくことが、私にとって1番の解決策でした。それでも、疲れたときや辛いときにはちゃんと休んでリラックスする時間も必要だと思います。これから留学に行かれる皆さんが、気分転換も行いながらたくさんの経験を積んで充実した留学生活を送れるように応援しています。