在住外国人との共生に関するアンケート調査結果
国際室
 
1.趣旨
県内では、日系ブラジル人を始め、中国人、フィリピン人などの在住外国人が増加しており、平成14年末の外国人登録者数は、41,545人(県内人口の約2.0%、10年前比2倍の増加)である。
この背景には、1990年に「出入国管理法」が改正され、日系人の3世までは「日本人の配偶者等」や「定住者」の在留資格での入国が認められ、合法的な就労が可能になったという事情がある。
県では、在住外国人の住みやすい環境づくりや地域住民との共生のための施策を進めるため、県政モニターを対象に、在住外国人に対する認識や課題などについてアンケートを行った。
 
2.実施時期:平成15年9月〜10月 (配布日9/22、回答締切10/8)
 
3.対象者:県政モニター 1,020名(うち電子県政モニター 350名)
 
4.回答人数: 658名 
 
5.回収率:  65%
 
◆性別
  回答数 割合
男性 310 47.1%
女性 337 51.2%
無回答 11 1.7%
合計 658 100.0%




 
◆年齢
  回答数 割合
10代 14 2.1%
20代 57 8.7%
30代 144 21.9%
40代 109 16.6%
50代 126 19.1%
60代 130 19.8%
70歳以上 66 10.0%
無回答 12 1.8%
合計 658 100.0%









 
◆住所
  回答数 割合 県内の
人口構成比
岐阜圏域 263 40.0% 38.0%
西濃圏域 99 15.0% 19.0%
中濃圏域 94 14.3% 18.0%
東濃圏域 78 11.9% 17.0%
飛騨圏域 113 17.2% 8.0%
無回答 11 1.6%
合計 658 100.0% 100.0%

 
調 査 結 果 の 概 要

ア.「外国人と接する場所」 <複数回答> (→問1)
50.5%の人が何らかの場所で接しており、その場所は「近所の住人」(19.0%)、「同じ学校の保護者・学生」(7.9%)、「友人」(6.4%)、「同じ職場」(5.2%)の順。49.5%は接していない。


イ.「在住外国人の増加」の認識 (→問2)
「知っていた」は80.7%であり、外国人の増加についての認識度はかなり高い。


ウ.「身近な外国人の増加」への考え方 (→問3)
「不安を感じる」と「多くなるのは良いが自分の身近では不安を感じる」を合計すると68.8%であった。一方、「国際化が進んできたということで良い」は20.8%であった。


エ.「外国人の就労」への考え方 (→問4)
「積極的に受け入れていくべき」と「就労部門や人数を制限し受け入れていくべき」を合計すると53.2%であり、受け入れを容認する意見は約5割であった。一方、「今後も増えていくことはあまり好ましくない」は33.7%であった。


オ.「在住外国人との交流」への考え方 (→問5)
「積極的に交流を図りたい」と「機会があれば交流を図ってみたい」を合計すると72.9%であった。一方、「あまり望まない」は22.8%であった。


カ.「外国人との交流の障壁」 <複数回答> (→問6)
「言葉の壁」が46.2%で最も多く、「文化や習慣の違い」が38.4%、「心情的に受け入れられない」が8.0%であった。


キ.「在住外国人との共生のために必要なこと」 <複数回答> (→問7)
「外国人のための生活相談・情報提供」が27.8%で最も多く、次いで「外国人と交流するためのイベント・地域の催し」が23.5%、「外国人の現状を知らせる講演会やワークショップ」が15.6%であった。また「市民やNPO団体による外国人支援」が13.8%であり、「行政による外国人支援」の11.3%よりも高かった

 
 


問1 あなたが、日常、在住外国人と接するのはどのような場面ですか。 (複数回答)

  回答数 割合
近所 154 19.0%
学校(学生又は保護者) 64 7.9%
家族 8 1.0%
職場 42 5.2%
友人 52 6.4%
その他 89 11.0%
接していない 400 49.5%
合計 809 100.0%


半数が、日常、在住外国人と接していない。
約4割は、(多い順に)近所、学校、友人、職場で接している。


問2 あなたは、県内の在住外国人が増加していることを知っていましたか。
  回答数 割合
知っていた 531 80.7%
知らなかった 114 17.3%
無回答  13 2.0%
合計 658 100.0%


5人中4人は、県内の在住外国人が増加していることを知っている。


問3 あなたは、身近に在住外国人が多いこと、また、今後もさらに増えていくことについてどう思いますか。
  回答数 割合
国際化が進んだ証で良い 137 20.8%
良いが身近では不安だ 229 34.8%
不安を感じる 224 34.0%
その他 30 4.6%
わからない 26 4.0%
無回答 12 1.8%
合計 658 100.0%


「不安を感じる」と「多くなるのは良いが自分の身近では不安を感じる」を合わせ「不安」と感じているのが約7割で、「肯定的」にとらえているのは約2割にとどまっている。
 


問4 現在、県内の企業では、多くの在住外国人の就労を受け入れていますが、あなたはこれについてどう思いますか。
  回答数 割合
積極的に受け入れていくべき 99 15.0%
部門・人数を制限して受け入れるべき 251 38.2%
今後も増えることはあまり好ましくない 222 33.7%
その他 34 5.2%
わからない 43 6.5%
無回答 9 1.4%
合計 658 100.0%


「積極的に受け入れていくべき」と「就労部門や人数を制限して受け入れていくべき」を合計すると、53.2%と半数を超えている。
「今後も増えることは好ましくない」は33.7%で、3人に1人は「否定的」にとらえている。



問4―1 問4のように答えた理由は何ですか。(自由記載)
  回答数 割合
労働力の確保 21 4.8%
差別すべきでない 29 6.7%
国際化の面で良い 31 7.1%
その他(肯定的) 23 5.2%
日本人を雇用すべき 170 39.0%
治安が悪くなる 87 20.0%
生活習慣等の違いが不安 28 6.4%
その他(否定的) 21 4.8%
その他 26 6.0%
合計 436 100.0%
 


問5 あなたは、在住外国人と交流を図ることについて、どのように思いますか。

 
   回答数 割合
積極的に交流を図りたい 81 12.3%
機会があれば交流を図りたい 399 60.6%
あまり望まない 150 22.8%
わからない 19 2.9%
無回答 9 1.4%
合計 658 100.0%


「積極的に交流を図りたい」と「機会があれば交流を図ってみたい」を合計すると72.9%を占め、22.8%は「あまり望まない」。



問6 外国人と接する場合に、あなたにとって支障となることは何ですか。(複数回答)
   回答数 割合
言葉の壁 495 46.2%
文化・習慣の違い 411 38.4%
心情的に受け入れられない 86 8.0%
その他 19 1.8%
特にない 60 5.6%
合計 1,071 100.0%


「言葉の壁」と「文化や習慣の違い」を合計すると、84.6%と大きな割合を占める。



問7 あなたは、在住外国人と共生していくために、特に何をする必要があると思いますか。(複数回答)
  回答数 割合
現状を知らせる講演会・ワークショップ 220 15.6%
外国人向け生活相談・情報提供 394 27.8%
外国人との交流イベント・地域の催し 333 23.5%
行政による外国人支援 160 11.3%
市民・NPO団体による外国人支援 195 13.8%
その他 23 1.6%
特にない 51 3.6%
わからない 40 2.8%
合計 1,416 100.0%


 「外国人のための生活相談・情報提供」(27.8%)、「外国人と交流するためのイベント・地域の催し」(23.5%)、「外国人の現状を知らせる講演会やワークショップ」(15.6%)、の順となっている。
 「市民やNPO団体による外国人支援」(13.8%)が「行政による外国人支援」(11.3%)を上回っており、行政よりも民間活動への期待が大きい。



問8 在住外国人との共生に関してご意見があればお書き下さい(自由記載)
  回答数 割合
交流と相互理解が大切 73 20.9%
互いの言葉の習得が必要 21 6.0%
雇用体制の充実、企業の支援が必要 17 4.9%
差別すべきでない 15 4.3%
その他(肯定的) 38 10.9%
犯罪、治安悪化につながる 80 22.9%
日本に合わせるべき 29 8.3%
共生は難しい・望まない 18 5.2%
その他(否定的) 24 6.9%
その他 34 9.7%
合計 349 100.0%



 ご協力ありがとうございました
このアンケートに関するお問い合わせは
岐阜県地域計画局国際室 国際企画グループ :青木
500­8570 岐阜市薮田南2­1­1 TEL: 058­272­1111(内線2354
E-MAIL: c11129@pref.gifu.lg.jp