松　井　佳　子 教授　Ph.D.（インディアナ大学）

比較文学　批評理論　ジェンダー論

　

　比較文学という研究分野の特性として文学をそれ自体として分析・解釈するのみならず、学際的に横断して思想／哲学、社会、文化、心理、倫理、歴史といった領域との接点をも視野に組み入れた複合物として捉えた研究を進めています。特にここ数年はジェンダー論に関心を注ぎ、近代的言説・構成を編み直す関係性概念としての「ジェンダー」を本質主義／社会構築主義の問題、公的領域の正義／私的領域あるいは親密圏の愛やケアの問題などを絡め、「ジェンダーの倫理学」を模索しているところです。

＊1999“Japanese Motherhood Protection Controversy of 1918-19：Yosano Akiko, Hiratsuka Raicho, Yamakawa Kikue, and Yamada Waka”, Japan Studies Review, Summer

＊1994“Rocking towards Nirvana:the Influence of Schopenhauer’s Buddhism on Beckett’s Murphy.”Journal of KUIS, Spring, 1994, pp.139-158

＊1992 Noma Hiroshi’s Struggle for the Total Novel:Critical Absorption of Balzac, Joyce, and Sartre（インディアナ大学 Ph. D. Dissertation）